臨床家の先生方を対象にした、鍼の実技講習会のご案内です。
特に以下のような悩みをお持ちの方は、是非、ご一読ください。
患者さんの治療に臨む時、患者さんの訴える部位のみにとらわれていないでしょうか?
鳥居塾では、痛みが出ている部位というのは、日常の生活習慣に起因する不良姿勢や動作等の影響で、結果的に負担や持続的緊張を強いられている部分と捉えています。
例えば、五十肩の場合は肩周囲の回旋筋腱板に着目されることが多いですが、肘の伸展、胸部筋の脱力ができていなければ、結果は出にくくなります。
また、腰痛や膝痛の治療では、「足関節の背屈制限の有無」「膝が自然に伸展できるかどうか」「股関節が軽度屈曲位のまま固定されていないか」などの視点が欠かせません。
日常、患部に緊張を強いる要素をなくすことが、治療後のリバウンドを防ぎ、根本改善に至る道だと考えています。
直近の講習会はこの下に、それ以降の講習会予定はこのページの下部にございます。
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「一時の症状にとらわれず、患者さんの身体の歴史を紐解く」
一見、同じような症状でも人によってその発症要因は様々。
症状というのは、過去から続いている身体の変化の過程の一時を断面として切り立ったもの。諸症状はランダムに表れている訳ではなく、時間の経過とともに進行している身体の構造変化の中で、最も負担をかけているところに愁訴として順番に現れていると考えます。
運動学的連鎖という視点から、患者さんの今までの身体の変化の過程を読み解き、問題と考えられる部位、アプローチすべきポイントを洗い出していきます。
「アプローチするポイント」
痛みや凝りなどの症状を訴える場所の多くは、日頃から持続的緊張を強いられ、脱力が出来ない状態にあります。それを脱力出来る状態に持っていくことが大切で、局所にアプローチするだけではリバウンドも出やすく、根本的な改善も難しいと考えます。
トリガーポイントを治療点とされる場合も多いですが、トリガーポイントが形成される原因、つまりその部位の筋・筋膜に緊張を強いている要素が他にあり、その要素を取り除くことが根本的治療と考えています。
「刺鍼へのこだわり」
①脱力状態に持っていく
アプローチする部位が決まったとして、単純にそこに鍼をすれば結果が出るというものではありません。緊張部位というのは痛みの閾値が下がっており、刺鍼時に感じる痛みを感じることが少なくありません。刺鍼時の痛みがきつければ、交感神経の亢進を招き、該当部位がより緊張してしまいます。まずは痛み無く鍼を受けられるよう、前述の”持続的緊張を強いる要素”を取り除き、脱力状態に持っていきます。その際、ミオラブも用います。(※後述参照)
②刺鍼時のポジショニング
脱力状態に持っていくことができれば、次に大事になるのが刺鍼時の患者さんのポジショニング。例えば、硬結を探しやすいから、という理由で該当部位を伸張姿位にしてアプローチされる場合もあるようなのですが、それでは必要以上の痛みを患者さんに強いてしまうことも多いと感じます。痛みなく、もしくは最小限の痛みで効果がしっかり出るようにするには、刺鍼時の患者さんの姿位の作り方が大事です。基本は該当部位を「短縮+脱力」にもっていきます。
③どこを狙って刺鍼するのか
患者さんの姿位が決まれば、次は実際の刺鍼です。どこを狙って刺鍼するのか、明確にしなければいけません。筋と筋の間を狙うのか、骨と筋の付着部を狙うのか、一点を狙うのか、広い面積を這わすようにアプローチするのか、目的によって鍼の番手や長さも変わりますし、刺鍼法も変わります。例えば、骨と筋の付着面を狙う場合、一度骨に当ててから刺鍼転向をする必要がありますが、その際は左手の押し手の使い方も非常に重要になってきます。この刺鍼法については、実際の実技で体感してもらうと分かり易いかと思います。
(※)ミオラブについて
筋肉を短時間で弛緩させるために鳥居が発明した施術器具。
皮膚との接触面の滑りをなくし、軽い圧で筋・筋膜を弛緩させることが可能です。刺鍼時の痛みを可能な限りゼロに近づけ、刺鍼本数も少なくすることが出来ます。
受講生の声(一部)
角田 謙二郎 先生
鍼灸師、かどた無双房鍼灸院 院長
臨床歴10年
1.鳥居塾に何を期待されて参加頂いていますか?
筋・筋膜をターゲットにした治療の考え方と実技。
2.実際に参加頂き、その期待に沿うような内容になっていますか?
目からウロコといった驚きの連続です。
全ては活用できてませんが、期待以上です。
3.実技指導についてはどのように感じておられますか?
先生の長年に渡る試行錯誤の結果、辿り着いた方法なので、非常に的確です。
4.実際に講習会で学んだ知識、技術は日々の臨床で役に立っていますか?
月を追うごとに習得できる技術が増えており、今では半分くらいがここで学んだ技法と理論で治療しています。
5.どのような方に本講習会の受講を勧めたいと思われますか?
おそらく、ほとんどの人にとって非常に有意義で臨床で活用できます。治療に取り組む時の考え方もとても役立ちます。知っていた方が良い、というよりも知らなきゃ損だと思います。
西村 通 先生(鍼灸師)
臨床歴9年
1.鳥居塾に何を期待されて参加頂いていますか?
今まで治りにくい五十肩、坐骨神経痛などが治せなくて治療途中で離脱してしまう患者さんが多くいた。それを何とかしたいと思い、参加しました。
2.実際に参加頂き、その期待に沿うような内容になっていますか?
効果があり、今までは思いつかない方法を教えて頂いています。
初めてセミナーに出席した時は、今までの鍼の打ち方と違うのでびっくりしましたが、ここで学んでテクニックを患者さんに使うと効果絶大でびっくりしました。理論もはっきりしており、東洋医学にある、どっちにもとれるみたいな事が一切ありません。理論から導き出される実技ですから、行われる内容に納得ができます。
3.実技指導についてはどのように感じておられますか?
少人数で行われる為、一人ひとり丁寧に見てくれます。わからないところも、質問すればはっきり教えてくれます。よく、セミナーで写真、動画撮影禁止とかありますが、自分の学習のための撮影はOKで、後で見直して復習できます。
4.実際に講習会で学んだ知識、技術は日々の臨床で役に立っていますか?
今まで治せなかった疾患が、このセミナーに通ってから治っていくようになり喜びを感じています。このセミナーに通い、もっと治せる疾患を増やしていこうと思います。
5.どのような方に本講習会の受講を勧めたいと思われますか?
鍼を何となく痛い所に打っている、刺激量が分からないなど、悩んでいる人が多いと思いますが、このセミナーは理論がしっかりしているので行われる内容に納得がいきます。そういう悩みがあるのであれば是非、出席してみてください。
政岡 史朗 先生
鍼灸師、鍼灸治療院リーチ 院長
臨床歴12年
1.鳥居塾に何を期待されて参加頂いていますか?
受講前はミオラブを手に入れたら早々に退散するつもりでした。今は自分の治療の対応力が拡がっていくという期待で受けています。
2.実際に参加頂き、その期待に沿うような内容になっていますか?
ミオラブはよくできた器具で持っていればある程度使えますが、熟成された使用方法に毎回気づきを与えられ、独学では無理な部分を感じます。刺鍼法についても同じ。
3.実技指導についてはどのように感じておられますか?
指導は十分に行き渡っていると思います。受講生側がついていけていない面がありますが、打ち方に関しても安全面にしても、更には時折、衛生面に関していい加減であってはいけない、気をつけようという内容も含め、聞き逃さずに院で取り入れていっております。
4.実際に講習会で学んだ知識、技術は日々の臨床で役に立っていますか?
確実に役立っています。鍼についての考えが変わりました。4寸15番なんて自分には無縁のものでしたが、今ではメインになっています。即効性と持続性で患者様にも喜んでもらえています。
5.どのような方に本講習会の受講を勧めたいと思われますか?
今の自分の仕事技術に患者様との馴れ合いを感じるのであれば受講した方がいい。誠実に向き合っている人なら、その施術がお互いのためになっているのかどうかわかるはずですから。鳥居塾は目をさまさせる技術力アップの突破口に必ずなるはずです。
講師 鳥居諭から
鳥居 諭
関西鍼灸短期大学(現関西医療大学)卒
しおがま鍼灸治療室 院長
保険の取扱いも厳しくなり、鍼灸師を取り巻く環境はますます厳しくなってきます。
これから、鍼灸師として誇りを持ち、他に頼らず自立して生きていくためには、やはり「当たり前に治すべきものがなおせるように」、腕を磨いていくしかありません。
昨今は「医師との連携」も謳われたりしますが、それは医師と対等に治療の話をできる技量と知識があってこそ実現できることです。
そのためには、自分の鍼治療の意味と効果について、どこに出ても根拠を明示し、結果を客観的に説明できることが必要です。鍼の効果が”プラシーボ”だとか言われることがあるのも、全てを患者さんの主観に頼ってしまっているからです。
今までの臨床歴や腕は関係ありません。鳥居塾では、鍼灸師として本気で生きていく気持ちを持った方には、基礎からハイエンドな治療技術を惜しみなくお伝えします。
一緒に切磋琢磨してまいりましょう。
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お待ちしています!
一緒に切磋琢磨してまいりましょう!
鳥居塾事務局(鍼灸院たまや内)
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田中庸一
090-8532-7635
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